お金の切れ目は縁の切れ目だと思った時、それが私が離婚したいと思った時

お金の切れ目は縁の切れ目だと思った時、それが私が離婚したいと思った時

 

 

 

私が離婚したいと思った時は結婚して15年を経過したころでした。夫が世間で言われる大手企業に勤めていることで生活もそれなりに満足していましたし、これからもその生活は続くのだろうと思っていました。専業主婦となり、子育てをし、贅沢は出来なくても、家族で暮らすに足りる給料である夫には感謝していました。

 

 

海外勤務を命じられ、夫の赴任先にも帯同したのですが、夫は海外勤務のストレスに耐えきれず、会社を辞めました。その際、初めて離婚したいと思ったのですが、理由は会社を辞めた後の計画に具体性がなく、子供の教育にお金のかかる時期を迎えようとしているのに、家族に対する責任感のなさを感じたからです。

 

 

夫はその後、海外で起業をして、家族として私も息子を連れて夫と海外暮らしをしました。しかし、その仕事はうまくいかず、というより、夫は自ら懸命に足を運んで営業をするわけでもなく、ただ、仕事が向こうからやってくるのを待つような毎日を過ごしていたのです。

 

 

家族を連れて海外で起業するという夫に私が営業を買って出て、外回りをする毎日が続いたのですが、夫はアパートで留守番をしているような有様でした。その様子に耐え切れなくなりました。

 

 

家族への責任感のなさに離婚したいと思った。

 

 

夫はカッコいいことばかり言うけれど、夢ばかり大きくて、自分では何もできない、やろうとしない様子を毎日見ているうちに、夫に幻滅、嫌気がさし、子供のためにも離婚が脳裏に浮かびました。私が離婚したいと思った時というのは、いずれも夫の家族への責任感、家族を養うために頑張っている姿勢を感じられなくなったときです。

 

 

 

 

この時、日本に帰国する決意をし、家族で日本に戻りました。日本に戻ったら、夫は日本であれば仕事はいくらでも見つけられる、家族を経済的に困らせることはないから、と約束をしてくれました。

 

 

その言葉を信じたのですが、日本に帰国後、夫は仕事探しをするわけでもなく、時折、求人雑誌や新聞の折り込みの求人を見ては、これは給料が安い、これは待遇が悪い、この仕事は俺には向かない、などと何かと理由を付けてばかり、実際に仕事を探すまでに何日も、何か月も費やしました。

 

 

貯金もなくなる、生活費もなくなる、いよいよ経済的にもうだめだ、と思った頃、夫はとりあえずのアルバイトを見つけました。何もしないよりはまし、そんな私の甘い考えもあったのも夫を甘やかすことになったのかもしれませんが、当時は、とにかく少しでも働いてくれたらと思っていたので、アルバイトに行くというだけでもありがたいと思いました。

 

 

その後、夫は一つのアルバイトをしばらく続けては何かしらの不満を言い出して、結局辞めてしまいます。それでも次のバイトを程なくすると見つけてくるので、家族の生活は食いつなげているという状況のまま維持することは出来ていました。

 

 

私自身も仕事を始めましたので、借金をしたりすることもなく、こんな生活を数年続けました。夫のアルバイトを始めては辞めてしまう、その繰り返しに私がうんざりしていた頃、ようやく夫は障害者施設の正職員として採用され、長かったアルバイトでの暮らしが終わったと安堵しました。

 

 

給与は高くはないけれど、毎月安定した生活が出来る、福利厚生もあるので、これでようやく我が家も明るい光がさした、そう思いました。そんな生活も2年で幕が下りました。障害者施設の労働は夫が思う以上に過酷で、夜勤もありましたので、夫が心身ともに疲れてしまったのです。

 

 

やっと採用された仕事をやめてしまった夫に離婚したいと思った。

 

 

そして、夫はその仕事を辞めてきてしまいました。これでまた不安定な家庭生活が戻ってきてしまい、お金の切れ目は縁の切れ目、誰が言った言葉かわかりませんが、もう今がその時だ、これが私が離婚したいと思った時で、気付いたら3回目でした。

 

 

さすがにその時は実家の両親にも相談し、父は何とかならないかと、働いて家族を養う男の責任のようなことを夫に説教していましたが、母は金の切れ目は縁の切れ目、もう終わりにしたらいい、と離婚を勧めてきました。

 

 

 

 

私も今回ばかりは離婚しかない、そう決断しようとしたのですが、私には人を切り捨てられない、見捨てるのをかわいそうと思うようなところがあり、もう少し私が仕事を増やして頑張ればなんとかなる、もう少しだけ頑張ってみようと離婚を思い留まりました。

 

 

そして現在があるのですが、今、夫は正社員として働いていて、給与は同年齢の人に比べたら安いですが、辞めたいとも言わず、定年まで勤めるつもりで休まずに仕事に行きます。わずかなボーナスもいただけるし、少しばかりの退職金も出ますし、何より、毎月給料が入るというのは有難いことです。

 

 

離婚したいと思ったことは何度もあったが・・・

 

 

そんな夫も定年まで残り5年。結婚して30年。その半分の年月は夫の仕事、働かない時期があり、経済的不安に苦しんできました。離婚したいと思ったことは何度かありましたが、何故、離婚しなかったのか、自分でもわかりません。

 

 

夫と縁があったとも言えますが、どこか見放せない、見捨てられなかったのです。これから先も夫婦として人生を全うすることになるのだろうと思いますが、これまで味わった経済的な苦労、どん底の生活はない、そう信じたい、信じようとしている私がいます。老後は穏やかであって欲しい、心から願うばかりです。